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factoriaVOICE「ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?_介護編❶」


西荻窪のコワーキングスペースfactoriaメンバーが自分らしい働き方についてトークするラジオfactoriaVOICE
西荻窪のコワーキングスペースfactoriaメンバーが自分らしい働き方についてトークするラジオfactoriaVOICE

factoriaVOICEとは、東京の杉並区西荻窪にあるコワーキングスペースfactoiraのメンバー同士が自分らしい働き方についてあれこれディスカッションするコンテンツです。


2017年の開業以来、factoriaには、純粋で、多芸多彩なメンバーが集っています。

そんな素敵なメンバーさん達と共にfactoriaVOICEの新企画をスタートしました!


私達もこのテーマに関して、共に取り組んでいく仲間を増やしたいですし、仲間が増えるとホストである私達の励みにもなりますので、ご興味持って頂いた方は、是非、TwitterSpaceの参加やフィードバックを頂ければ嬉しいです。

 

factoria佐藤は、ある日突然の遠方に暮らす親の介護が始まり、仕事と介護の両立をしていくことの難しさに直面しました。


佐藤を含むプレイングマネージャーであるスモールビジネスオーナーが、介護当事者となった場合の危機管理について、メンバーのお二人(介護やコーチングの専門家)と共にディスカッションしていく企画となっています。


この度、第❶回目を公開収録しましたので、こちらにて共有させて頂きます。



factoria佐藤(以下、佐藤):

factoriaVOICEは毎月1回の配信予定で、去年2022年の6月から定期配信していましたが、10月から3ヶ月間のお休みをいただいておりました。


まずは、その休止理由と今回の企画『ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?介護編』を立ち上げるに至った背景について、共有させていただき、最後に次のテーマをこれからご紹介する共同ホストのお二人と決めていきたいと思います。


この企画は、公私共にお世話になっているfactoriaメンバーのお二人、NPO法人こだまの集い代表理事の室津瞳さんと株式会社アンコモンポイント代表取締役の高木恵子さんと共につくっていく企画です。


お二人の詳しいプロフィールについては、記事の最後にて共有させて頂いていますが、初回ということもありますので、簡単に自己紹介をお願いできますでしょうか?


室津瞳さん(以下、瞳さん):

皆さん、初めまして。NPO法人こだまの集いの室津と言います。

私達のNPO法人は、育児と介護が重なったダブルケアに直面する方々の情報発信を主に行なっています。例えば、介護の専門職の方々に向けセミナーや執筆も行っています。

あと、当事者が集えるような場所をワークショップとしてオンライン開催しています。


佐藤:

結構な頻度で、ワークショップを開催されていますよね?


瞳さん:

はい。ほぼ毎月開催していますね。


佐藤:

参加者は、ワークショップをどのようにしてみつけてきたんでしょうか?


瞳さん:

皆さん、インターネット検索でダブルケアについて検索されていて、当法人を見つけて頂き、ご参加頂いている流れです。


佐藤:

ちなみに、参加者の方々のご年齢はどんな感じでしょうか?


瞳さん:

やはり、30,40代のキャリアを築かれている女性達が多いですね。


佐藤:

その年代でダブルケアということは、結構、親の介護が始まるのが早いということでしょうか?


瞳さん:

そうですね。

今、親の介護は自身の子育てが終わってから親の介護が始まるという時代ではなく、女性がキャリアを積んで出産した時点で、すでに親は高齢なことが多いためダブルケアが始まり、現役世代でも介護に直面している方々は多いかなと思います。

 

高木恵子さん(以下、恵子さん):

初めまして、(株)アンコモンポイントの高木と申します。

アンコモンポイントは、あんこ?あんこ屋さん?と聞かれることも多いんですが、「アンコモン」って、いつもと違う視点、ポイントになりたいなという私の思いを反映した会社名です。

今は、主に、ビジネスコーチとして、企業のマネージャー層やエクゼクティブの方にビジネスコーチングやチームや社員さん向けに研修やトレーニングを行なっています。企業と働く皆さんの成長を応援することを仕事にしています。


佐藤:

クライアントさんは、日系企業さんが多いのでしょうか?


恵子さん:

そうですね、日系企業さんが多いです。また、外資の日本支社もいらっしゃいますね。


佐藤:

ということは、恵子さんは英語でのコーチングもされるということでしょうか?


恵子さん:

そうですね、今年から英語でのビジネスコーチングも始めました。


佐藤:

かっこいいですね!自己紹介、ありがとうございます。こちらの素敵なお二人と一緒に進めていきたいと思います。

 

佐藤:

それでは、ここからは3ヶ月間の休止理由と今回の企画を立ち上げるに至った背景についてお話していきたいと思います。

時折、佐藤がうるっときたら、ぜひ助け舟出してくださいw


実は、3ヶ月間休止していたのは、ある日突然始まった母の介護で、家業やあらゆる手続きの対応に必死だったこと、私自身があまりに大きなショックを受けてしまい自分のことに関してはフリーズ状態だったこと、母を24時間付きっきりで介護する必要があったりなどしていたため、ビジネスマンとしては非常に申し訳ないのですが、正直、母や家族のこと以外に関しては頭が真っ白で何も考えられず、仕事が全く手につかない状態だったため、ちょっと体制を立て直すべく、一時休止とさせていただいた次第です。


母は、去年の6/24に容態が急変し、大学病院での2ヶ月間の精密検査の結果9/21にレビー小体型認知症と診断され、9/22に要介護3と認定されています。


たまたま、私は6/21-6/23まで大分に帰省しており、普段と変わりない母の様子だったので、6/24の容態急変は信じ難かったですね。

あぁ、本当にある日突然、介護って起こるんだと思いました。


恵子さん:

要介護3って、どれくらいの状況なんでしょうか?


佐藤:

要支援要介護認定は7段階構成となっていて、要支援1,2、要介護1,2,3,4,5という構成でしたよね?


瞳さん:

大体イメージとしては、車椅子が必要だったり、自分で身の回りのことができないので、何かしら日常生活で介助が必要になるレベル感かなと思います。

一人では日常生活が難しいかなと。


佐藤:

具体的には、一人では食事ができない、料理ができない、会話ができない(意思疎通ができない)、歯磨きができない、洋服が着れない等、生まれてきた赤ちゃんのような状態で。


加えて、容態急変当初の1週間は、一切飲まず・食わず・寝ずで、ずっと家の中を歩き回る状況で、いつ外に出ていくかもわからないし、警察にもせん妄から電話しちゃったりと24時間つきっきりな状況で、家族で交代しながら見守る必要がありました。


病院は、かかりつけ医から精神病院を紹介されたのですが、大変混雑しているようで予約が取れるのが2週間後という具合で、一番大変だった最初の1週間をよく父一人で乗り切れたなと思います。


なので、瞳さんや友人知人の介護職の方に「母、要介護3でした」とお伝えしたら、初回の申請で要介護3であることに、皆さん結構驚かれました。


恵子さん:

イメージとしては、だんだん要介護1から2へ3へ進んでいくのかなっていう認識があるんですが、いきなり要介護3になっちゃったということですね。


周りも全く心の準備は出来ていないですよね?


佐藤:

そうですね。

前日までできていたことが、ある日を境に全くできなくなったというのが、うちの母のケースで、周りの方々も全く心の準備は出来てなかったですよね。


全く予期していなかったし、まさか、母が認知症になるなんて思ってもみなかったし、家族も周りも「なんで?」という具合で、まあ、周りは驚きとショックでしばらくの間、悲嘆に暮れてました。


そんな、ある日突然、ライフステージが変わったことで、これまで通りの仕事と介護の両立を続けていくことの難しさに直面し、一時は介護離職、ビジネスオーナーである私の場合は、東京と西伊豆での事業を売却し、家業を継いだり、コンビニでアルバイトするなりといったことを本気で数週間考えていました。


私は、介護離職って、会社員だけの課題ではないと考えていまして。

私なりの定義ですが、フリーランスや一人社長、小規模企業の経営者というプレイングマネージャーな役割を担うスモールビジネスオーナーが、介護当事者となった場合、やはり業績悪化にもすぐに繋がるということから、スモールビジネスオーナーが介護当事者となり、仕事と介護の両立の難しさに直面した場合も含めての「介護離職」と捉えています。


そんな、介護離職を本気で考えたことがキッカケで「介護離職」に関する情報収集や経験談を伺ったりとしたところ、これって現時点は、潜在的な課題と言われているけど、高齢化が加速する未来や国の方針から予測するに、確実に顕在的な社会課題になってくるんじゃないかと思ったんですよね。

そして、親の介護だけではなく、パートナーの介護のための介護離職も増えてくるんだろうなと推測しています。


そして、私の実体験から、介護は長期戦で時間軸が長く且つ疾患を抱える個々人の状態によりケースバイケースなので、ステージ毎に課題も変わってくるので、各ステージで様々な専門家にアドバイスを仰ぐことが大事だとも思っています。


私の場合は、友人である各専門家(医療福祉、行政、コーチング)と両親の友人達に恵まれたおかげで、あらゆる分野へのアクションを一斉に始動することができ、介護7ヶ月目を迎えているが、今までで人生で一番きつかったですね、特にメンタル….。


また、家族の容態急変にどの診療科にかかればいいのか?など医療や疾患に詳しくない人の場合は、どうアクションしたらいいのかが非常に難しいと感じたことと、介護保険サービスの導入までは、1.5ヶ月程は家族での介護が基本となりますし。


だからこそ、スモールビジネスオーナーである我々が、介護当事者となった場合の危機管理を今から準備しておいて欲しいなと。


私もそうだったように、実際に介護当事者にならないと気づかない、動かない人は多いかなと想像していますが、そこも踏まえての情報発信やディスカッションの場をfactoriaVOICEの一つの企画として展開していきたいなと考えて、私をサポートしてくださった専門家であるお二人と一緒にご相談させて頂いたという企画の背景です。


最後に、介護っていいものだと思っています。

自分の良いところ、嫌なところが全部吐き出されて、そこに向き合い改善していく過程で、成長できているなと思いますし、介護も対人なので、つまり介護される人や家族などとのコミュニケーション次第でいかようにも変わってくるなと感じているので、仕事にも通じる部分もあり、これから辛いこととかあるかもしれないけど、経験して成長できているという意味では、七転び八起きの精神で、しっかりと掴んで起き上がっていきたいと思います!


お二人には、本当に助けてもらったし、factoriaメンバーさん達にも色々と助けてもらって、介護経験者も数名いらっしゃるのでアドバイスを頂きながら、ここまで出来たことがすごく有難いことだなと思っています。


恵子さん:

一つ質問してもいいですか?

離職を考えたけども踏みとどまった、その一番の要因はどんなところですか?


佐藤:

やっぱり、自分が本当に何がしたいのかっていうことと、あとは、離職し、介護に専念することを本当に母が喜ぶのか、父が喜ぶのかって考えたら、そうじゃないなと。


大変な今や短い期間は、 家族をサポートできるかもしれないけれど、この状況がずっと続くと仮定した場合に、金銭的な面だったり、精神的な面でも家族をサポートできるのか、また自分の老後は大丈夫なのか、パートナーの介護も必要となった場合に、本当にそれで大丈夫なのかって自問自答したら、​​​​​​やっぱり介護離職は違うなという答えに至りました。


また、恵子さんがあの時に言ってくれた一言が大きくて、「不適切な話かもしれないけど、本当にヒロミさんがやりたかったことをやれるチャンスだね」って言ってくれたの覚えてます?


恵子さん:

覚えてます。 佐藤:

あの言葉は、すごいドンピシャで、正にそれを言ってくれて良かったと思っていて、あの言葉で、なんかグッと後押しされた部分が強いです。

本当に毎日毎分毎秒、自問自答して、本当に自分は何がしたいのかって見失っていた部分を問うことが出来たのは、すごく良かったなと思います。

恵子さん:

話を聞いていて、改めて、会社員の方が介護離職するのはもちろん大変ですし、だけど自分で会社を立ち上げて、大きくなり、システムとして​​動いちゃってればいいですが、自分がいなくなったら、会社を畳まないといけないかもってなっちゃう場合、本当に畳んじゃうと、せっかく何年も積み上げてきたものが0(ゼロ)になっちゃうと。


そこからもう1回やり直すのって大変だなと思いますし、もう一回やり直す気力があるだろうかっていうことをお話を伺いながら考えていました。


細々だとしても、何年も、どんな形でも続けるっていうのは大事なのかなと感じました。

佐藤:

本当そうですよね。

0→1をつくるのって大変ですし、いつでもクローズする、止めることはできるんだけれども、それを続けていくっていうのは、本当に大変なことだなって、改めて思いましたね。


だから、プライベートがボロボロだった去年、ビジネスも同様でしたが、今年はちょっと立て直しの時期と考えていて、私も恵子さんを見習って、半分目をつぶって、新しいことをどんどん、今までやってなかったことをどんどんやっていきたいなっていうのが、今年の意気込みですね。


そんなことを考えていた2022年年末、70歳で認知症になってしまった母は、もしかしたら幸せかもしれないと考えるようになって、悲嘆していた感情が変わっていきました。

というのも、気にかけてくれたり、がっちりとケアをしてくれる家族や友人達に恵まれていて。


そんな話を年末に、瞳さんと話していた際に、瞳さんから新企画についての素敵な提案を頂きました。

瞳さん、提案について教えていただけますか?


瞳さん:

はい。まず、factoria自体が自分達で事業を立ち上げている方々が集っているコワーキングスペースでありながら、プラットフォームのような役割がありますよね。


メンバーさん同士が繋がって、恵子さんみたいにコラボして事業が生まれたりだとか、プラットフォームのような機能があるので、まずは、会社の代表や社長であるfactoriaメンバーさん達が仁美さんと同様に、介護に直面した時に、それぞれの事業を守れないと困っちゃうので、介護やお金、制度等の各分野の専門家や情報と繋がることで、結構マネジメントできる可能性があるんですよ。


介護を乗り切るポイントは、人と情報と優秀な各専門家にいかに繋がれるかが大事なんです。


だから、ここfactoriaのメンバーさん達に介護が発生したとしてもサポートできる仕組みをつくれたら、factoriaのメンバーさん達は安心ですよね。


そういった福利厚生的なサポートを仲間同士でつくっていけたらいですよね。

私は介護の専門家として、また、介護は結構、家族関係の問題と絡んでくるので、恵子さんはメンタルやビジネスの専門家として。


佐藤:

私もその家族関係の問題で、恵子さんに相談させて頂きました。その問題については、本当によく聞きます。


瞳さん:

だから、まずは、会社に守られる立場でなく、自分達で守らなければいけないというfactoiraのメンバーさん達が介護の部分で仲間同士で助け合える、サポートし合うっていうことが出来たら、メンバーさんは仕事を続けられますよね。


そういった仕組みや機能を私達でつくってみてはいいんじゃないかなって。


その先には、中小企業さんとかにサポートできる可能性もあるかもしれないけど、まずは、factoriaのメンバーさん達が安心して働ける環境を、私達がつくっていくっていうのは、素敵なんじゃないかなって思ったんですよ。仁美さんが体験した様に。


佐藤:

本当に、私は瞳さんや皆さんがいたんで、乗り越えてこられたと思っていますね。


瞳さんは、育児と介護が重なるダブルケアと仕事の両立っていうところの専門家であり、ご自身もご両親の介護や看護をやってこられたし、看護師や介護士として医療福祉の現場経験者でもあるので、とてもじゃないけど、瞳さんがいなかったら、乗り切れなかった部分が多いにありますし、感謝しています。

私はたまたま、そういう環境が​​あって良かったけれども、そうじゃない人の方が多いと思うので、瞳さんがそういった環境をまずはfactoriaから、メンバーさんに向けてつくっていこうという提案をもらった時に、なんて最高!!と思いましたし、そういったマインドを持ってる人がfactoriaにいるっていうのは、すごく心強いなと思ったんですよね。瞳さん、感謝してます。

ぜひ、一緒にやらせてください。


恵子さん:

いいですね!


瞳さん:

良かったです!

恵子さん:

まずは、自分達の属しているコミュニティで、それを実践、実験してみて、検証して、それで「ウチもやりたい!お願い!」と言ってくれるところがあれば、サポートしていくっていう感じですよね。


瞳さん:

これから介護って、どの世代にも直面してきますから、介護をする人の低年齢化もしてるし、ちょうど私達の働き盛りの世代とかも十分、介護は有り得るんですよね。

佐藤:

実際、私も39歳で介護が始まりました。


瞳さん:

珍しくないんですよ。

だから、そんな仕組みをつくれるといいですよね!ちょうど私達って働き盛りじゃないですか。


佐藤:

ですね!


恵子さん:

今、この瞬間に、もう既に安心感があります。

もし、そうなった場合でも、とりあえず相談できるところがあればって自分自身も思いました。


瞳さん:

大丈夫です!

個々人が抱える課題に対して、状況を整理して、必要な専門家に繋ぐことは出来るので。

だから、factoriaのメンバーさんは介護に直面しても大丈夫です。


佐藤:

心強い!


瞳さん:

サポートします!

状況を整理すると共に、同時にメンタルのケアも大事だなと思っています。


恵子さんは、仁美さんをどんな風にサポートしてくれたのですか?


佐藤:

元々、私と弟が一緒に飲食事業やっていたこともあって、当時の経営方針の違い等で、かなり犬猿の仲みたいな状態だったんですよね。

その状態をずっと引きずっていて、仲はいい時もあるんだけど、基本的に仲悪いみたいな、馬が合わないみたいな、そんな感じがずっとあって、母の介護をやるにあたり、1番のフラストレーションが弟だったし、弟も私だったと思います。​​


その時の私は、客観的、俯瞰的にいろいろな物事を捉えられていなくて、弟が悪い、言うことを聞いてくれない、コミュニケーションが全然とれないっていう風に捉えていたんですが、ある時、相手を変えるよりも、やっぱり自分自身が変わった方がいいんじゃないか、自分に原因があるんじゃないかと考える様になり。


そんなタイミングで、恵子さんに「弟とちょっと仲が悪いんですが、介護をやる上では、家族間のチームワークは必須なので、どうやったら弟とうまくやってけますか」とSOSの発信と相談をさせて頂き、色々と話を聴いてもらいつつ、アドバイスを頂きました。


恵子さん:

私がしたのは、アドバイスもあるかもしれないですけど、大半は話を聴いていたという感じでしたね。


当事者としてフラストレーションが溜まっているので、まずはそれを聴く。

もしかしたら、コーチという存在ではなく、誰かそういう存在がいたらそれでいいのかもしれないですね。


話を聴いてあげる、整理してあげることで、出来れば自分の中から何らかの答えを見つけて欲しいなと。見つけられるヒントをあげるという役割ができたのかなと思います。


佐藤:

確かに。

そういう意味では、私の視点は自己中心的だったんだけれども、恵子さんに話したことによって、弟に視点を当てた考え方、弟からの見方みたいなものを考えられる様になれたんだなと思いました。

正に、別の視点「(恵子さんの会社名である)アンコモンポイント=普段とは違う視点」を与えてくれたんですね。(一同、笑)


恵子さん:

それはビジネスでも同じで、コーチの役割って、別の視点や他の人の視点とか、俯瞰してみてあげたり、逆に下からみてあげる、その人の固まっている視点をちょっとずらしてあげるっていうのは役割の1つで、仁美さんの場合も、それが機能したのかなって思います。


佐藤:

本当に、恵子さんのコーチングを通して、終わった瞬間も、話をしている最中も自分で気づいたのは愚痴ばっかりだなって思ったんです。ダサいとw


愚痴ばっかだったら、それは弟も嫌だっただろうなと思い、やっぱり自分が変わんなきゃいけないなってと思いましたね。そこからは、ガラっと考え方が変わって、ある意味ちょっと冷静になったというか、自分をコントロールできるようになりましたね。


それを取り戻せてからは、今でも関係性が良いですね。

時折、嫌なことも言わなきゃいけない時、例えば、やってほしいのにやってくれないみたいな時、言ったその時はすごい嫌〜な空気が流れるんですが、実際にやってくれたり、後からごめんと言われることもあり、弟も変わったなと。


恵子さん:

こちらが変わると、相手も変わってくれるってことですよね。

相手に先に変わってといっても、なかなか変わらないですし。


佐藤:

本当に自己中心的だったなと思いましたね。


恵子さんのコーチングを1回受けてから、自分自身を客観的にみれる様になって、それでコミュニケーションの仕方が変わって、今ではとても良い姉弟関係にアップデートされたという感じです。

そういう意味では、母に感謝です。


恵子さん:

お母さんが姉弟仲を取り持ってくれたんですね。


佐藤:

そうですね。

だから、一生、親からは学ぶことがあるなと思った一つでも有りました。


瞳さん:

本当に、親は子供同士が喧嘩するんじゃなくて、小さな頃から大人になっても仲良くしてくれるのが一番だと思っていると思うので、安心されているんじゃないですかね。きっとね。


いろいろなことを出来なくなることもあるけど、感覚は、結構研ぎ澄まされて、敏感に感じられてる部分もきっとあるから、わかっていることも凄くあられると思うので、安心されてるかもしれないですね。


恵子さん:

お父さんも安心されてるんじゃないですか?


佐藤:

そうだと思います。

我々が喧嘩しようもんなら、直ぐに席を立ったり、止めなさいと言われたりという具合だったんで。温厚な父は、嫌だったんだろうなと思いますし、今は本当に良い関係を築けていて、家族が一致団結しているっていうのはありますね。


瞳さん:

本当によかったですね。


佐藤:

はい、本当に!

先程の恵子さんのおっしゃる通り、介護って考え方や捉え方によって、良くも悪くもなるなと感じているので、辛い経験かもしれないけれども、その中から学びだったりとか、成長できる部分を汲み取って、自分の糧にしていく経験ができるという意味では良いなと思っています。


まだまだ知らないことって沢山あると思うので、そういったところを次回以降のfactoriaVOICE「ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?_介護編」のpart2以降で伝えていきたいなと思っています。


さて、次のテーマはどうしましょうか? そもそも介護ってどこからやどんなアクションを介護というのかという定義からスタートするのか?、「介護離職」というトピックに絞ってディスカッションするj方がいいんでしょうか?


瞳さん:

もう一度、介護って何かということを見直してみるというのはいいと思いますよ。

何から介護なのかというのは、まだまだ認識されていなくて。

というのも、当NPO法人主催のセミナーにご参加頂く当事者の方々に参加の理由を伺ったところ「まだ介護は始まっていないから、備えるためにセミナー参加しました」と言われるケースも多いのですが、ゆくゆく話を伺っていると、結構介護始まっていますよねという方も結構多いんですよね。


おそらく、世間一般的には、介護って身体的な介護を指していて、例えば、おむつ交換や入浴、食事介助等を介護としてイメージされる語って多いかなと思うんですが、当NPO法人が考える現役世代の実際の介護は、手続き系や契約関係、買い物代行等と日常生活の細々したことだったりとか、遠方に暮らす親御さんがなんか元気がないとか、ちょっと変な感じがするので心配だったり、気にかけたりということも介護と捉えています。


また、親にその異変を問いかけても大丈夫だと言ってギリギリまで耐えて、バーンッと介護になっちゃうケースもあるので、見守りたいですっていうニーズが結構あるんですよ。そういった見守りということも介護と捉えています。


介護って、言葉を変えると「ケア」なんですよね。ケアって、なんだろう?ケアについて落とし込んで考えてみると、ちょっと気にかけてサポートしていくこともケアなんじゃないかって。

今は、ケアラーという言葉も出てきてるんですけど、言葉を介護からケアという表現に変えて、介護について広く捉える傾向はあるんですよね。


実際に現役世代が直面していて困っていることは、見守りや親がゴミ捨てできないので、その処理方法について等、結構、生活上の細々したことだったりもするんですよね。


恵子さん:

介護とケア....

介護っていうと、私はまだ介護は始まっていないのですが、ケアしているかというとちょっとしているなと思います。


今年、うちの親は今年、免許返納するんですね。もちろん免許返納は賛成ですが、スーパーは徒歩圏内にはないので、どうするんだろうみたいな。


距離が近ければ、買い物のサポートはするのですが、東京と名古屋なので、そんな頻繁に行けるわけでもないし、どうしようっていうのは、今の私の家族関係の悩みです。


瞳さん:

日常のことなんですよね。


それを、現役世代、恵子さんのケースだったら、恵子さんさんがAmazonや楽天とかそういうECサイトから発注して、親御さんに届けるっていうケアをされてる方って、結構多いんですよね。

だから、そういった日々のちょっとしたことなんだけど、親が買い物に行けなくなっちゃいましたや、車の免許返納等、結構課題としてあって、親の食事や食料を届けるとか、衣類等必要な備品を届けるっていうのもケアっていっていいんじゃないかなと思うんですよね。


佐藤:

次回のテーマの話、結構話しちゃいましたね(一同、笑)


瞳さん:

ケアについて掘り下げてみましょうかね、みんな、何を聞きたいですかね。

あとは、介護の初動の対応、いざとなった時にどうしたらいいの?どこに行けばいいんですか?というのは、結構質問を受けることがありますね。


​​佐藤:

私もそれをやりたいなと思っていて。

あらゆる分野って、先程、サクッと言いましたけど、めちゃめちゃ大変だったんです。

対応しなければならない分野が何かっていうのも分からなかったので、まずは1から調べたので、皆がその時間や苦労をかける必要はないなと思っていて。


情報を集約したコンテンツやサイトみたいなものや、例えば、瞳さんにアクセスすれば、こういうのがあるみたいな感じもいいなと思いつつ....。

どうします?それにしてみますか?


瞳さん:

そうですね。


佐藤:

介護の定義とまとめをしてから、介護が始まった時、 初動ってどういうことをやればいいの?みたいな。

ただ、それも介護の始まり方にもよるっているかなと思っているんですが、いかがですか?


瞳さん:

うーん、そうですね。

では、大きく2パターン、じわじわパターンと突然パターンに分けて、その辺りをお伝えしてもいいかもしれないですね。


佐藤:

よく記事とかで見るのは、親の異変はじわじわ始まるので気づかないはずがないと書かれていたりもするんですが、うちの母のケースは、そうではなかったぞというのがあって。

なので、その2パターン分けでの初動の対応はいいですね。


それでは、後日、2回目の日程を決めて、皆さんに共有させて頂きたいと思います。

それでは、本日は有難うございました!


瞳さん、恵子さん:

有難うございました!!


 

第❷回目公開収録日程は、2/9(木)13:30〜を予定しています。

ぜひ、私達と一緒に考えていきましょう!

 

室津瞳さんプロフィール


看護師、介護福祉士


ダブルケア当事者の声を支援者・自治体に届けてダブルケアでも就労可能な社会への実現に向けて令和元年5月にNPO法人こだまの集いを設立する。

大川医療福祉専門学校にて専任教員。

武蔵野大学 外部講師。

 

高木恵子さんプロフィール


大学卒業後、JTB、上海(中国)と台北(台湾)の外資系ホテル、国内ベンチャーで法人企画営業・マネージャー職のキャリアを積む。30代初めにイギリスでMBA取得後は、国内コンサルティング会社で、大手日本企業に対する海外事業戦略のコンサルティングに従事。現在は、エグゼクティブやマネージャー層へのビジネスコーチング、リーダー育成、チームづくり支援、ワークショップ型研修等で個人と組織の成長をサポートしている。

 

factoriaVOICE新企画「ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?_介護編」は、毎月TwitterSpacesにて公開収録していきます!

是非、factoriaのTwitterアカウントにご登録頂き、是非公開収録にご参加頂けると幸いです。

それでは!

最後まで、読んで頂き有難うございます*:)


 

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