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介護と仕事の両立事例について佐藤家の事例もご紹介。factoriaVOICE「ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?_介護編❷後編」


杉並区西荻窪にあるコワーキングスペースfactoriaのメンバー同士が、自分らしい働き方についてあれこれディスカッションするコンテンツ、factoriaVOICE。


今回は、前編からの続き「ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?_介護編❷後編」です。介護が始まる2パターンと初動の対応に加えて、介護と仕事の両立事例についても佐藤家の事例をご紹介しています。

私factoria佐藤が、ある日突然始まった遠方に暮らす親の介護により、スモールビジネスオーナーが仕事と介護を両立する難しさや問題点に直面したことが、企画の誕生背景となっています。 私の様なスモールビジネスオーナーが、介護当事者となった場合の介護と仕事の両立という危機管理について、メンバーのお二人(介護とコーチングの専門家)と共にディスカッションしていますので、ぜひ、皆さんの危機管理に役立てていただければ幸いです。


それでは「ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?_介護編❷後編・介護が始まる2つのパターンと初動の対応」を一緒に学んでいきましょう!

 

介護が始まる2つのパターンと初動対応とは?

佐藤 社会との繋がりは、すごく重要ですよね。 ここまでは、健康な状態からプレ・フレイル、フレイル、要介護という段階、流れがあるよっていうお話だったんですけれど、次のトピックは、介護の始まり方とその際の初動対応について話していきたいなと思います。 始まり方には2パターンあって、1つ目が我が家の様なある日突然始まるパターン、2つ目がじわじわパターンとのことですが、瞳さんがご存知の中で、介護がある日突然始まるパターンとはどんなことがキッカケやイベントとなっているのででしょうか?

瞳さん 例えば、脳出血で突然、プチっと血管が切れてしまったり、突然、血管が詰まってしまう脳梗塞や心筋梗塞などの血管系ですかね。

佐藤 母も同様です。脱水→熱中症→血管障害(幾つもの小さな脳梗塞)が起因し、ある日突然介護が必要となりました。

瞳さん ある時までは元気だったんですが、血管障害が起こり、突然倒れて、病院に運ばれる。そこから家族に連絡が入り、体に麻痺が残るなどあれば、その時点で早めに介護保険の申請をしたり、急遽入院となったら、入院の準備や手続きで身元引受人などの契約書にサインしたりという対応が出てきますよね。 また、入院期間が長引けば入院費用の工面をしなければいけなかったり、親の金融機関機関や通帳はどこなのかなど、その時点で、親から教えてもらえないとしたら、 大変ですよね。

入院費用の立替や事前に親の金融機関口座や資産、クレジットカードの所持の有無など、必要な時にお金を引き出せる準備はしておいた方が良いかもしれないですよね。今は、銀行でもファミリーカード(代理人カード)があるみたいですしね。 親から金融機関情報を聞き出すのは難しいかもしれないのですが、よほどの信頼関係があったり、本当に腹割って、終活を意識して話をしていく状況を作っていかないと誤解が生じかないので、結構デリケートですよね。 いざとなった時に子供世代が対応できるように、一緒に仕組みを作ろうよという方が親も入りやすいかもしれないですね。

佐藤 瞳さんのおっしゃる通りで、親が健康なうちに、医療介護に関する希望や具体的な対応についての話をしておくのは、非常に大事だと痛感しました。 では、ある日突然介護が始まるパターンの場合の初動対応について、私の経験を共有させて頂いても宜しいでしょうか? 



瞳さん、恵子さん

ぜひ。


 

ある日突然介護が始まった、佐藤家の事例と初動対応の紹介

佐藤 我が家のケースなので、各家庭の状況に沿う様に詳細を調べた方が良いという前提で、ご紹介させて頂きます。

私は、大枠では介護もビジネスも考え方は一緒、リソースも一緒と考えたんですね。

そこで、まずは初動対応の前提条件について考えました。

今思えば、私はたまたま、factoriaという場所のおかげで、瞳さんから常々「介護って1つのプロジェクトですよ」と聞いていたこともあり、介護も一つのプロジェクトだと捉えていたんだと思います。 そんな事前知識があったので、会社がプロジェクトを継続するために必要と言われている4大リソース【ヒト、モノ、カネ、情報】に分類して、介護のリソースも考えていけば良いと考えたんですね。

介護のリソース4分類 ヒト(人材、チーム)= 介護する家族、友人知人やご近所さんとの連携やサポート体制の有無 ・モノ(データ)= 介護前の健康な状態と介護開始してからのデータ〜健康診断や定期検診時の結果、持病の有無、薬の服用の有無、かかりつけ医の有無、毎日の状況を記録(水分量、睡眠時間、食事量) カネ(貯金残高、資金繰り/出納の把握、年金、保険、クレジットカード、ローン/借入、不動産、ビジネス)=出納把握と管理や手続き、印鑑の有無 情報 = 各種申請制度と適切な精査加療可能な医療機関や専門医の情報〜医療保険制度(高度療養制度、自立支援医療費など)、介護保険制度(地域包括センターを含む)、認知症の場合の個人賠償補償制度(制度の有無は自治体ごとに異なる)、労災/確定申告/年末調整(親や配偶者を扶養する場合に介護する人が行うこと)、精査加療可能な大学病院や総合病院などの医療機関や専門医の把握

これが、まず前提としてありますと。まだまだ先は、長いですねw


突然の介護が始まった際の初動の対応とは?  やっとここから、本題の初動の対応をどうするか?という話に移れるんです。 我が家、母の場合は、介護が突然始まるパターンで且つ精神疾患がみられた場合だったので、初動の対応がものすごく重要だと感じました。 その理由は、家族や周囲が異変に気付きやすい精神疾患がみられるのは、もしかすると、脳梗塞や甲状腺機能、膠原病など器質的疾患が要因かもしれず、その器質的疾患の除去及び精査加療を早急に行う必要があるからなんですね。 (※器質的疾患:細胞や組織が損傷されたことにより、血管障害や感染症などの症状として現れる疾患のこと) 母の場合は、精神科病院の初診が容態急変日から2週間後、大学病院のもの忘れ外来の初診が容態急変日から1ヶ月後でしか予約できなかったので、一刻も早く、脳梗塞などの器質的疾患の除去をするために、すぐにMRI検査と診断が可能な脳外科外来のある病院やクリニックを探しまくり、どこにこんな力があるのかと思うほどに力強く抵抗する母をなんとか車に乗せて、弟に病院に連れて行ってもらい検査をしてもらいました。実は、MRI検査がすぐに可能な医療機関を見つけるのがとても大変でした。


恵子さん 最初に病院に行くまでに、佐藤さんのお母様の場合は精神疾患が見られたので、精神科から受診されたけれども、それがなければ、認知症の診察を受けるために1ヶ月くらいは待たなければいけないのでしょうか?



佐藤 どうでしょうか。母の場合は、大学病院のもの忘れ外来の初診までに1ヶ月待ち、その後2ヶ月間に幾つもの精密検査をして、発症から3ヶ月後にレビー小体型認知症と診断されました。 町医者にも認知症の専門医はいるので、そちらに受診もできるますが、町医者と大学病院とでは、MRI、RI(脳血流シンチ検査)など精密検査の種類や検査機器が異なるので、私は大学病院や総合病院で、しっかりと調べ尽くしたかったので、精神科病院やすぐにMRI検査可能な脳外科専門医に通いつつ、もの忘れ外来の初診まで1ヶ月待ちました。 というのも、精神疾患は初老の鬱かもしれないし、認知症の前駆症状かもしれない、はたまた器質的疾患かもしれないので、大学病院での精査加療は必須と考えていたからです。

恵子さん 気になったのは、大学病院のもの忘れ外来に行くまでの1ヶ月間はどういうことになっていたのでしょうか?

佐藤 基本的には、家族で看病、介護をしていました。 母が容態急変した1週間目は、私も弟もすぐには遠方の実家に帰省できなかったので、父だけでなんとか乗り切ってもらいました。急性期だったので、非常に大変だったと思います。 その時の母は、24時間ずっと歩き回り、全く寝なずに、食事や水分も一切拒否していたので、脱水症状で、近場のかかりつけ医に点滴を投与してもらったり、せん妄から警察に3回電話し、警察から私や弟に深夜に電話が入ったりしていました。

2週目からは、弟が帰省してくれましたが、正直、驚愕していましたね。 弟が帰省してからは、MRI検査がすぐに可能な病院や精神科病院の初診へ連れて行ってもらったり、24時間ほぼ寝ない母を父と弟が交代で診てくれていました。

3週目に、私が帰省し、父と弟と3人で母を24時間体制で交代で診ていました。

母は薬の効果なのか少しは眠ってくれる様になりましたが、それでも24時間ほぼ眠らない時もあるし、寝たと思ってもすぐに起きて家中を歩き回ったり、せん妄などの精神症状があったので、我々も疲労困憊でしたが、常に見ておく必要があったので、大変でした。

かかりつけ医や精神科病院担当医からは、措置入院も打診されたのですが、私達家族は、入院させたくなかったんです。それでも、急性期の間に3回ぐらいはもう無理だ....と疲れ果て、措置入院をさせようかと思ったこともありましたが、入院前日や当日に、やっぱりそれはしたくないと思い止まりましたね。 思い止まった要因としては、精神科に入院すると、家族の意思では退院させられなかったり、身体拘束があったり、医療従事者の友人知人からはなかなかお勧めできないよという答えも返ってきたこと、また、初老の精神症状の発症は、認知症(前駆症状も含む)または初老鬱かの判断が難しいため、客観的データを基にした専門医による器質的疾患の除去と精査加療が必須で、そのために大学病院のもの忘れ外来に受診させたいと考えていたのですが、別の病院での精密検査とはいえ一時外出できるかどうかは確約できないと言われたことが大きな要因だったと思います。 精神科の診断は、症状・経過・医師の経験を基に診断され、認知症専門医がいるもの忘れ外来の診断は、血液検査、神経心理学検査、CT、MRI、RI等の客観的データを基に診断されるので、精神症状の要因については精神科医と認知症専門医と両方受診してみないとわからないわけですよね。なので、セカンドオピニオンを取ることは絶対にやりたいと思っていましたね。急性期でとても大変でしたが、精神科病院に入院させなくて本当に良かったと思っています。

恵子さん セカンドオピニオンは大事ですが、あまり取ってなさそうなイメージなんですが、実際どれぐらいの人が受けているんでしょうか?

瞳さん 統計を調べてみないとわかりませんが、私の肌感覚で言うと1割いるかな、いないかなという感じですかね。

恵子さん 親が病院に行くとなったら、多分、セカンドオピニオンが必要だとは頭にあまりなかったですね。最初に行った病院で、例えば認知症で、介護度合いは〇〇ぐらいかもねと診断されたら、納得というか、そうなんだと思うなと。

佐藤 私の場合は、親族や友人知人に、医療従事者が多かったこと、認知症専門医や膠原病専門医がいたので、とにかく聞きまくったんですよ。セカンドオピニオンどころじゃない程にw 皆に聞きまくった結果、もしかすると認知症かもねという意見が多かったこともあり、やっぱり精神科病院の医師の診断は一つの診断としつつ、しっかりと精密検査してみないと分からないとの判断に至りました。 そんな経験から、私は、セカンドオピニオンを取った方が良いかなと思います。

本題の【初動の対応】についてですが、

先程の介護をプロジェクトと捉える考え方に準ずると、介護の初動や対応もプロジェクトマネジメントと一緒で、「PDCA(戦略/方針、計画、進捗確認/評価、対策/改善)」という流れでやっていくのがいいのかなと思っています。 私の経験を共有させて頂くと、PDCAの前に、下準備として現状把握をしました。 それからPDCAのP・戦略や方向性を決めて、D・計画立案とアクションピラン作成、CとA・進捗の確認と対策や改善は随時、同時進行で行いました。 具体的には、こんな感じです。

佐藤家の場合の初動の対応


・下準備/現状把握:何をすべきかがわからないので、思考の整理をするために「何をしたらいいか?」という問いを立ててのロジックツリー作成とそこから抽出した確認事項のリスト化 Plan/構想:戦略、方針を決定▶私の場合、ロジックツリー作成で自分にできることとできないことを明確にした。下準備から得た情報をまとめ、全体像の把握をし、方針を決めた。 《自分にできることとできないことの事例》 ・私ができること:両親を喜ばせること、全体像の把握とアクションプランの作成、お金を稼ぐこと ・私にできないこと:母をコントロールすること、つききりでの介護、医療的ケア 《基本方針を決める際に作成した仮説の事例》 ・施設介護の場合の費用シュミレーションを作成 ・在宅介護の場合の介護サービス利用と家族による介護割合のシュミレーションを数通り作成 Do/計画:介護の遂行に向けてヒト、モノ、カネ、情報の計画立案▶︎アクションリスト作成、ガントチャート作成とGoogleカレンダー設定 Check&Action/計画の進捗状況の把握と確認や評価と対策や改善▶︎Googleカレンダーでリマインダー設定していることを遂行する。担当者が未実行の場合は、フォローアップ。また、Googleスプレッドシートで、毎日、睡眠時間、水分量、食事内容と量、気になった点などを記録し、診察時にドクターに共有。通院後は薬の服用の有無も記録

私は、頭の中を整理したかったので、こういったものを作りましたが、情報を調べ尽くしたりとすごく大変でしたし、これを皆がやる必要はないと思うので、これを使えるのであれば、必要なものをプラスマイナスしながら活用してくだされば良いなと思います。これ、ほんと、大変でした〜w




恵子さん 仕事だとやりますが、実際そこまでできる人はなかなかいないですよね。

佐藤 私の場合は、仕事と一緒で、自分で調べ尽くさないと納得しないんですよ。専門家がアドバイスしたことは、それは1つのやり方であって、では実際はどういう風にやったらいいか、どうやったら出来るかっていう風に考える傾向があって。執着心が強いっていうかw

瞳さん やっぱりタスク整理することで、向き合いやすくなりましたか?

佐藤 そうですね。初めてのことで、とにかく不安でいっぱいだったことと、母は我が家の精神的な大黒柱的な存在だったので、そこが無くなったことで、私の頭はフリーズしていたんですね。でも、やらなきゃいけない、進めなきゃいけない中で、やるべきことを明確にしていくことが、多分、精神安定剤になっていたんでしょうね。 実際に、フリーズ状態だった頭の中が、落ち着いてくるし、何をすればいいかの整理ができているので、行政機関や医療機関などで知りたいことを明確に理解でき、不安が軽くなったこともありますね。


 

実は、介護も、仕事や育児のやり方と一緒だった

恵子さん 例えば、仕事や何かする時も人によって整理の仕方って違うじゃないですか。 自分なりの整理の仕方を介護の場合にも当てはめればいいんだっていうのに気づくっていうのは結構大事かなと思いました。

だから、仕事でガントチャートを作ってるような人だったら、それにはめていけばいいのかもしれないし、それこそロジックツリーなどもありますし。

いろんなことを書きながらやっていくうちに形になるタイプの人もいれば、全部エクセルでどしっとやるタイプの人もいると思うので、介護は仕事とは別物と捉えてしまうかもしれないけど、その整理の仕方を介護にも当てはめてみるといいなと。

多分、育児をしてる人だって、それこそマルチタクスクで色々やっていて、自分なりの整理の仕方やプロセスやパターンが絶対あると思うんです。それを引き出して、ちゃんと介護の場合にも当てはめてみると意外と使えるなと思いましたね。 自分なりの整理の仕方やパターンを確認しておきつつ、仁美さんの作成したものをサンプルとして共有してくれたら、これは使えるなと思う人は使いますし、こういうサンプルがあるけど、私はこっちの方がやりやすいかもなと。 育児はこんな風に回しているなといったことを当てはめればいいんだっていう気づきができたら、なんか落ち着くかも。


佐藤

私の場合は、瞳さんから常々「介護はプロジェクトだよ」と聞いていたこともあり、潜在意識の中にそういった捉え方があって、無意識に仕事のフレームワークが使えるんじゃないかと思い、実行していたのかもしれないですね。 だから、どう自分の解決したい課題を解決していくか、どうゴールに向かってやっていくかという組み立ては、仕事と全く一緒だなと思ったのかなと。


恵子さん そういうのができる人が誰か、例えば、家族の中でお父さんはいつも忙しくて、家庭のことはやっていなかったけど、それを作るのが仕事感覚でできるのは、お父さんだねとか。

それを家族皆が使えるようにするのが重要かなと。仁美さんと弟さんだと多分デジタルに関する知識や具合っていうのは同じ程度でできるけども。 例えば、これを作った人がお父さんで、おじいちゃんや子供もちょっと気づいたことや情報を入力してねって言っても、なかなかできないかも。だから、それを使えるようなツール、アナログでもいいと思いますし。 もし、我が家がそうなった場合は、両親と兄夫婦が二世帯住宅で同居しているので、いろいろなことを担って頂くことになると思うんですが、このままだと何をしてくれてるのか多分わからないなと。 ざっくりとやってくれていることはわかっても、詳細〜今日車での送り迎え、ご飯も作ってあげてと〜がみえないし、報告ももちろん来ないので、兄夫婦と私とでお互いのギャップが生まれると思うんですよ。兄夫婦ばっかりが担っているとか、私も例えば、今お金送ってるしとか、もしかして、そこの認識を埋めるためにも、一緒に使うツールなのか、情報を常に共有できるような状態にするっていうのは、すごい重要ですよね。だから、今、私がもし作るとしたら、なんだろう、Googleフォームだったら使えるかな。

介護そのものの情報を集めるとか、何をしなくちゃっていうことと同時にどういう風にそのプロジェクトを進めるかっていう体制作りみたいなところを最初にやるべきですね。

佐藤 じわじわパターンは、準備期間もそれなりにあると思うので、いろいろな状況や情報の擦り合わせができそうですね。

瞳さん タスクでプロジェクトのように回してくのは大事なんですが、その入口が大事ですよね。家族はプロジェクトメンバーなので、同じ方向を見ていける人間関係を整えていく必要があるなと。

仁美さんも当初はサポート体制を整えることから始めたんですよね?



佐藤 はい、そうです。


瞳さん だから、 うまくいってると思うんですけど、元々、家族間でギクシャクしてる関係だと、同じ方向でプロジェクトやタスクをマネージメントするのも足並み揃えてやっていくのは大変だと思います。

家族仲の悪い場合もありますが、介護の良いところは、そこを見直せるチャンスでもあるんです。 親が高齢になってくるとその課題に向き合う覚悟もするかもしれないし、家族との向き合い方という土台を整えてから、介護に入った方が、すぐに改善できることもあるだろうし、お互いにコミットしながら、徐々にお互いの関係性を癒しながら介護を進めていくのか、どちらのやり方もあると思うんです。だから、介護が始まる前に家族間の人間関係は整えた方がいいですね。

恵子さん 1番重要そうですね。

瞳さん 義務感で介護をやるのは、相当しんどいですよ。

佐藤 そうですよね。先程、瞳さんがおっしゃった通り、私も自分で作った確認事項を見直したら、やっぱり前提条件として、人材・チームって書いるんですよね。だから、家族、友人知人やご近所さんの連携やサポート体制の有無という部分を確認や解決しておくのは重要ですよね。 もしも、それが無い場合は、施設入所という方法もあるし、介護の基本方針に関わってくるので、やっぱりすごい重要ですよね。

恵子さん 家族仲が良いんだったら話し合うこともできるけど、仲が悪い場合はできないですよね。 ギクシャクしている当事者同士だと、絶対うまくいかないですよね。

佐藤 そうですね。私も弟とギクシャクしていた関係性でしたが、今は良好な関係性を築けているので感謝です。

瞳さん それは、仁美さんが目線を変えるって決めたからですよ。恵子さんの視点を学んだから。

育児もなんですけど、介護も絶対そうだと思うんですが、 人と仲良くする力がある人はなんとかなると思うんです、だけど、人と仲良くする力が無いと介護を受ける親も含めて、そこが難しいと苦労しますね。

佐藤 あと、助けて欲しいとSOSを求めることも大事じゃないですか?うまくいってる時って別にいいんだけれども、大変な時程、助けを求めることって大事だと思うんです。 どうしても認知症や精神疾患は偏見があるので、それを他人に知られることでの不安感や恐怖感から、患者本人も家族も隠したいという意向がすごく強いなと思うんです。私も最初はそうでした。 認知症や精神疾患に罹患することは、別に悪いことではないですし。 だから、そのクライシス(危機)が起こった時にどう向き合いますか?一人でできますか?と考えてみるとSOSの発信は必要だなと思うんです。

瞳さん 自分や家族だけでなんとかするという考えは、本当にやめた方がいいですね。

佐藤 私がこうやって半年間で心身共に復活でき、より一層逞ましくなっているも、初期段階から瞳さん、恵子さん、もう一人のfactoriaメンバーさんである坂田弘美さん(アロマセラピスト)に助けてもらったお陰です。瞳さんに初めて相談した時は心身共にボロボロ状態でしたが、瞳さんは介護、医療、行政制度のプロフェッショナルだし、「何かあったらいつでも声かけて。遠方介護があっても私がいるので大丈夫」と常に声をかけてくれてたんですよね。だから、もうこれは!!と思い、頼りました。 その後は、自分のチームを動かしてくれて、介護保険サービスの申請など手取り足取りサポートしてくれて、どうやったら急性期の現状を乗り越えられるかアドバイスを頂き、救われました。今でも感謝しています。

 

じわじわパターンこそやって欲しい、事前準備の必要性



恵子さん 初動の対応は、じわじわパターンも、ある日突然パターンも一緒だなと思います。最初にどれぐらいの割合で介護が始まるのかという違いだけだと。



瞳さん おっしゃる通りですね。ある日突然パターンは、現役世代が一気に多方面で動かないといけないことが多いんですが、じわじわパターンは、少しずつ事前準備ができるんですよね。例えば、介護体制を整えるために、地域包括支援センターという介護相談窓口に事前相談して、 見守り体制の強化をしてもらう、介護が始まっても仕事を休まないようにできるなど打てる策があるんです。 ある日突然パターンは、一気に動かないといけない分、その負担が大きくなりますね。例えば、仕事の調整を急遽しないといけないなどですね。

佐藤 地域包括センターに事前相談に行くことの一番のメリットは何か?と考えたら、要支援要介護認定があるということがメリットだと思います。我が家の場合、母の要介護認定までに申請から1か月半かかったんですね。 認定後に早速、母の介護保険サービスを使おうとなった際に、母の担当ケアマネさんから「お母さんの場合、体に触れる介護保険サービスは基本使えません」って言われて、家族一同唖然としましたよ。 というのも、私達家族が求める介護保険サービスって何かって言ったら、母の食事介助だったんですよね。 だから、ケアマネさんに「どうしてですか?」と聞いたら、「お父さんが要支援要介護の認定を取得していないから」と返ってきて...家族皆でえーーーー!!!と。 そこから、父の要介護要支援申請を行い、1ヶ月半後に認定がおりた頃には、母の急性期は峠を越していたので、介護保険サービスは結局使わず終いでした。

ある日突然始まるパターンの急性期は想像以上に大変なので、要支援要介護申請と認定は、できる限り早い段階で行うのが良いなと思います。

瞳さん 緊急事態には暫定で介護保険サービスが受けれますが、万が一、要支援要介護申請しても、要支援要介護共に認定がおりなかったら、同サービスの実費分を全額払わないといけないというリスクもありますしね。



恵子さん 私の両親も要支援要介護申請を出しておいた方がいいんでしょうか?

瞳さん 元気でいられるためのサービスが受けられるので、良いと思います。なかなか困ったことが起きないと、介護保険サービスって申請しないですよね。

恵子さん 両親も嫌かなって思いますし。父も元気ですが、足が痛くて最近は散歩もしなくなり、ずっと家にいたり、今年は運転免許返納もしますし。

瞳さん どこにも行けなくなると元気がなくなりそうなので、交流できるところやリハビリに通って、元気でいて欲しいですね。

佐藤 早めに要支援要介護申請をする理由の一つとして、介護保険サービスの計画立案を担うケアマネさんと親との相性も大事なので、相性の合うケアマネさん探しという意味でも良いのかなと思います。

瞳さん ケアマネさんとの相性は、本当に重要ですよ。 親はもちろん、家族とも相性の良いケアマネさんがいいと思いますね。特に、ケアマネさんと日々接する家族、子供世代の話を聞いてくれて、一緒に動いてくれるケアマネさんだとパートナーシップを組めると思います。

佐藤 瞳さんがおっしゃってた、ケアマネさんのバックグラウンドも大事ですよね?例えば、過去に医師、看護師、介護士としてのバックグラウンドがある方とか。

瞳さん

認知症ケアが得意というケアマネさんだったり、看護師さんだと病気、例えば末期ガンの対応が得意というアマネさんだったりと、親の特徴に合うケアマネさん探しも大事ですよね。

じわじわのパターンの際に、出来ることは、それなりにありそうですね。

佐藤 ある日突然パターンの我が家の場合ですが、もし、親に何かあった場合の対応や意思確認をざっくばらんに話していましたね。

瞳さん その通りにすればいいだけだから楽ですよね。 1番辛いのは、親の気持ちを想像し、選択しないといけないジレンマ。答えががわかんないからね。

後悔しない方がいいんだけど、結局これで良かったのかなって、絶対手探りになりそうじゃない? ただ、子供の選択を親は責めないと思いますが、親に聞けるなら事前に聞いておいた方が、子供としては楽ですよね。日頃からそういう話もしておけるといいかもしれませんね。 そうすると、ちょっと自分が幸せに生きていけるかもしれない。親も幸せだろうし。


 

次回のテーマは、家族内でどうチーム体制をつくるか?

佐藤 次回のテーマなんですが、自分自身のメンタルケアだったり、自分以外の家族、 友達、ご近所さんとの連携やコミュニケーションについて話したいなと思っていますが、いかがですか? 例えば、家族仲があまり良くない場合、親の介護に備えて、どうお互いの連携をとっておけばいいのかとか。 以前、恵子さんが携わられているビジネスのお話を伺った際のことですが、遠方介護の場合のご近所の方々とのコミュニティづくりも重要だなと。

瞳さん 大事ですよね。親がご近所さんとどう付き合っているかは、子供はなかなか把握しきれないですよね。 メンタルケアも大事ですし、親の介護が始まる入口部分も整える必要もありますし。

恵子さん そういう意味では、家族のベクトルが合ってないと益々メンタルが悪くなってきたそうですね。

佐藤 私自身の経験から、母の介護は大変なんだけど、母の介護以上に、弟とのコミュニケーションがとても大変だったので、介護の入口部分を整えることは非常に大事だと思います。

介護をプロジェクトと捉えると、会社の場合は、共通の目的やゴールの基にそれを達成したいと考える人達でチームを作るわけですよね。 だけど、 家族の場合は、家族ではあるんですど、親も子も各自の目的やゴールだったり、大事にすることも異なるわけです。

そんな状況の基で、親の介護が始まったとなると、家族といえども、なかなかチームワークが取れなくて難しいわけです。だから、家族の目的やゴールの擦り合わせが非常に大事だなと思いました。

恵子さん どう、チーム体制をつくるか?ですね。夏に帰省したら、今回の話を基に兄夫婦と話してみようかな! 父も80代だし急にガクっとくるかもしれないし、兄夫婦と私との間で絶対、モヤモヤが生まれると思うんです。

瞳さん お兄さん夫婦に考えてますよと伝えるだけでも、大事ですよね。素敵!

佐藤 それでは次回のテーマは、「どう、家族内でチーム体制をつくるか?」で、いきましょう! 今日はこれにて終了〜、皆様、有難うございました。

瞳さん、恵子さん 有難うございます〜!

 

室津瞳さんプロフィール


看護師、介護福祉士


ダブルケア当事者の声を支援者・自治体に届けてダブルケアでも就労可能な社会への実現に向けて令和元年5月にNPO法人こだまの集いを設立する。

大川医療福祉専門学校にて専任教員。

武蔵野大学 外部講師。

 

高木恵子さんプロフィール


大学卒業後、JTB、上海(中国)と台北(台湾)の外資系ホテル、国内ベンチャーで法人企画営業・マネージャー職のキャリアを積む。30代初めにイギリスでMBA取得後は、国内コンサルティング会社で、大手日本企業に対する海外事業戦略のコンサルティングに従事。現在は、エグゼクティブやマネージャー層へのビジネスコーチング、リーダー育成、チームづくり支援、ワークショップ型研修等で個人と組織の成長をサポートしている。

 

factoriaVOICE新企画「ライフステージが変わっても、その働き方で大丈夫?_介護編」は、毎月TwitterSpacesにて公開収録していきます!

是非、factoriaのTwitterアカウントにご登録頂き、是非公開収録にご参加頂けると幸いです。

それでは!

最後まで、読んで頂き有難うございます*:)



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